BIT GENERATION 2000 テレビゲーム展

2001/01/28 … 水戸芸術館現代美術ギャラリー

前日に降った雪のため、うちから一歩出るとそこかしこアイスバーン状態。急ぎつつも転ばないように細心の注意を払いながら歩いていたのですが…駅までもう少しと言うところ、歩道橋の下りで足を滑らせてしりもちをついたまま下までズルズルと(笑) 人が見てなかったのがせめてもの救いでしたよ〜。

その上、山手線の方向を間違えて特急の時刻に遅れそうになるし、出がけからなんて波瀾万丈な展開なんでしょう!(笑)

上野から特急で1時間強、そこから徒歩で20分ほど。水戸芸術館に着きました。駅から歩いてきて面する向きだと、ギャラリーの入り口がわかりにくい…。

この展覧会は、テレビゲームは事態を映し出す新しい表現であるという視点から、この分野を検証していくという、一般のゲームイベントとは趣を異にする催し物になっています。

展示場に通じる通路の壁に面白いものが書かれています。「INSERT COIN」…これから何かが始まると言うことを知らしめるのにこれ以上の言葉はありますまい。

更に、「しんでしまうとはなにごとだ」「ムネンアトヲタノム」「市長、大変です!」「**かべのなかにいる!**」「つづけなさるかね。」「I GOTTA BELIEVE!!」「ミンナニハナイショダヨ」などなど、テレビゲーム史に残る名文句が無造作に並んでいます。フォントもそのままなのが芸コマ! こんな数文字の言葉で脳裏によみがえる懐かしき日々。

中に入って最初の部屋は「アトムからビットへ」。イントロダクションのパネルのあと、アタリの「ポン」があります。ただのポンじゃなくて、卓球台に映し出されたポンです。その隣には、本物の卓球台が置かれています。

また、低くて大きな台の上に投影されたナムコの「パックマン」もあります。靴を脱げば乗って良いようになっています。

オリジナルと同じものなんだけど、器が違うだけで妙な雰囲気です。

次の部屋は「ドットからポリゴンへ」。ファミコンのマリオと、スーパーファミコンのマリオ、ニンテンドウ64のマリオがパネル展示されています。

「インターフェイスの変遷」。ジョイスティック、トラックボールからゲームウオッチの十字ボタンを経て、多種多様な特殊コントローラまでの変遷がずらり。テレビゲームの表現力は、画面や音声だけではなくてインターフェイスの存在があってこそです。

インターフェイスの変遷
インターフェイスの変遷

「ゲームを巡る人々の系譜」。ノラン・ブッシュネル(ポン)、西角友宏(スペースインベーダー)、岩谷徹(パックマン)、横井軍平(ゲームボーイ)、遠藤雅伸(ゼビウス)、宮本茂(スーパーマリオブラザーズ)、鈴木祐(バーチャファイター)、久夛良木健(プレイステーション)、石橋恒和・田尻智(ポケットモンスター)、八谷和彦(ポストペット)各氏を紹介するパネルが。

パックマンが、女性に受けるゲームというコンセプトでスタートし、女性にも受け入れられる普遍的な行為として「食べる」というアクションを考えたという話は驚きつつもなるほどと思ったり。また、久夛良木氏を「画家ではなく、画材の発明者であり、大画商」と例えているのも面白いなぁ。

「ゲーム開発プロジェクト」。ひとつのゲームを作り上げるには多くの人が関わり、それぞれの作業も細分化されてきました。

ゲーム開発プロジェクト〜社会現象としてのゲーム
ゲーム開発プロジェクト〜社会現象としてのゲーム

「社会現象としてのゲーム」。数々のポケモングッズが並べられています。これほど一般社会に影響を及ぼしたゲームもありますまい。よもやジャンボジェットにまでなろうとは。

「テレビゲームにおける文法」。ゲームアナリスト平林久和氏によるトークのビデオ。興味深い話がいくつか。

人間は7という数字によって思考しているところからテトリスのブロック種類も7つになっているという話。ドラゴンクエストの復活の呪文は、日本人の好む5+7+5(+3)の形で表示されているという話。スーパーマリオブラザーズはキノコの国という虚構の中にリアルな物理運動を取り入れ、そのリアルな物理運動の中に気持ちのいい嘘(ジャンプ中の反転)を取り入れている−虚構の中の現実/現実の中の虚構−という話。

プレイヤーからしたらなんでもないと思われるところにこそ、細心の注意が払われているんですね。

「テレビゲームの歴史」。うん古いものから比較的新しいもの、20種類以上のゲームが置かれています。ここは流石に賑わっています。日曜日で親子連れも多いしね。私はと言えば、スピードレース、ブレイクアウト、パックマン、ファミリースタジアム91、ストリートファイターIIをプレイしました。調整中で動かない筐体が多かったのは残念。

「テレビゲームの現在、そして未来」。最近のゲームがたくさん。新しいハードで動いている、最新CGを駆使している、というようなことではなくて、新しい遊びの形を提示している作品をチョイスしているように見受けられました。

最近のゲームをただ置いてあるだけで見るべきものがない、と思ってしまうともったいないです。この部屋が最後に配置されている意味をよく考えてみましょう。

なかなか面白かったです。テレビゲームはどこから来てどこへ行くのか、そのヒントがあちこちにちりばめられています。本当はほとんど人がいないくらい空いているときに来て、いろいろ物思いに耽りながら一日中眺めていた方が良かったなぁ、きっと。

ピカチュウカー
ピカチュウカー
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